儲かりまんのか!


サイバーレボリューションって


いったいなんだんねん!


「サイバー・レボリューション」という本が本屋にならんでいる。通称サイレボと呼ぶのだが、納豆を偏愛するクレージー、ドリフ、武のファンにアチャコのアジャパーといえば通じるが、サイバーといって通じるだろうか。疑問だ。レボリューションといったって60年代の毛沢東やチェ・ゲバラが偉かったつー時代でもない。で、なんで、そんなわけのわからない本をだすんや、どうせお金にならへんのやんけ、つー話になりまっさ。

 日本語になおすとサイバー革命となるのだが、実際お金になるのだろうか。実は僕がその本の編者なのだが、答えれば全然儲からへん、とゆーのが本当だ。こうやって60年代、70年代のアングラ道をまっしぐらに突き進む人間とゆーのは貧乏をするわけだ。鈴木いずみなんて、直木賞とって生涯を野方(新宿から電車で10分ぐらいのところ)の4畳半のアパートで、ミニコンポではなくて、電蓄(電気蓄音機といってレコードを聞くための道具)を聞きながら息をひきとった。アウトロ−の人生らしい最後であった。

 で、そんなアングラ道の世界にふってわいてきたのが、CD-ROMだったり、インターネットだった。お金がかからずに出版ができるとか、自分でつくったミニコミをわざわざお店に持っていかなくても、ホ−ムペ−ジをつくればいいんだ、などなど、ビンボーを生業とする、アングラなおじちゃんやおばちゃんには、驚くようなお話が飛び込んでくるのだから、これに飛びつかない手はない。それで、つくったのがこの「サイバー・レボリューション」だったわけだ。マルチメディアという言葉が60年代のサイケデリックショーから始まった言葉だったことから始めて、サイバースペースこそ最後の階級闘争の場だという左翼の原稿までならんでいる。サイケデリックショーというのはLSDを使った幻覚で意識革命、ヘッド・レボリューションをしましょうというティモシー・リアリーなどがやっていたもので、階級闘争というのはマルクス主義の言葉だ。60年代全共闘世代が新左翼という運動をやっていた時期によく使われた言葉だ。こうやって、そういうおじちゃんが集まってつくったのが、この本なのだ。われながら自慢をしたいのは、これだけイナタイ原稿ばかりを集めたところだ。ほかにはない。ぜひ、読んでほしい。70年代「この本を盗め」という本があったことを加えておこう。おじちゃんの原稿は過激だぜ。

 この本の中には二人のガイジンが原稿を書いてくれている。フリンジウェアというジ−ンのジョン・レブコウスキ−とボーイング・ボーイングのマーク・フロウエンフェルダ−だ。彼らはジ−ンという全米で流行中のミニコミ・カルチャーの中で、ジ−ンの出版、インターネットの中でホ−ムペ−ジを立ち上げ、通信販売、フリンジウェアはお店をだすまでにいたっている。彼らは90年代のオルタナティブ・カルチャー、フリンジ・カルチャー(日本語では周縁文化という。メインストリームの縁の方にあるカルチャーということだ)の人物だ。特にジョン・レブコウスキ−はゲリラ資本主義というのを提唱して、おかしな本から、変なTシャツ、ギズモと呼ばれるおもちゃの通販などをやってお店まで開いてしまった。立派。これぞ、アングラ道のお手本という人物だろう。

 で、はたしてこの90年代のアングラの集結は実を結ぶのかという話になるのだが、なるだろう。ロックがアングラの世界でただ一つ商業的にも成功したように、インターネットやCD-ROMはリスクが少なく、それだけ失敗しても痛手が少ない。もう一つはこの爆発的人気、パソコン・ユーザーはねずみ算式に膨張していく。今からだって遅くはない、だまされたと思って何かを始めてみよう。

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