女性のホームページを見てみよう。すっごくチャーミングなのだ。これだけ心をなごませる、しなやかでやわらかくて豊かな感覚を持ったホームページがあったのかと驚いてしまう。男性支配といわれてもよくわからないが、実際にインターネットの世界で女性のホームページに触れていると、ああ、なるほどと思えてくる瞬間がある。インターネットはいろいろな人種、国籍の集う多文化社会だが、忘れてはいけないのが、女性だ。女性のホームページを見るたびに固まった意識がいつのまにか一つ、二つはほどけていってしまうのだ。
 さて、そんなホームページをつくっているのはどんな女性なのだろう。アメリカの女性、日本の女性を一人づつ紹介していこう。一人はとってもこんな写真は信じられない、超現実のような世界だ、と思えててくるフォトグラファー。もう一人は日本人ばなれしたドリーミーな感覚をポップなビジュアルにしてしまったホームページ・メーカーだ。
 地元の新聞社の仕事などもしているバ−バラ・トラウブ(「Burning Man 1995 - Barbara Traub」)は、アメリカ人でもほっぺたの赤い、ちっとも派手なタイプじゃない、おとなしい女の子だ。彼女は20代半ば。バ−ニング・マンという砂漠に3000人ぐらいの若者が集まるアメリカでは有名なアート系のイベントがあるのだが、その写真を撮り続けている。アパートはサンフランシスコのダウンタウン近くのギャラリーの多いあたりだ。バーブラがインターネットにふれたのはアパートの近くのカフェからだった。日本のようなE-CAFEではなくて、普通のカフェにパソコンが置いてあって、いくらか払ってチケットを買って使う。アパートは1Kで部屋にはベッドとその横に暗室、机の上にはパワーマックが置いてある。父親がシンシナティの観光名所のポストカードの写真を撮っていたという。つまり観光地のお土産によく使ったり、旅行先から出したりする、絵はがきの写真だ。バ−ニング・マンの写真は認められて雑誌にも使われている。彼女のホームページを見てほしい。元気で、解放感、楽しさがあふれている。そればかりではなくてこれが現実のこの世界の中にある風景なのだろうか、と一瞬ぼうぜんとする。

 もう一人紹介したいのはママ・タッドこと多田清美(「TAD HORROR SHOW 」)さんだ。72年生まれの若いデザイナーとして活躍している。父親の仕事の関係から11歳で渡米し、現地のハイスクールに入学後、帰国というおもしろい人生を歩んできている。さらにおもしろいのは帰国後のキャリアで、作曲とボーカルを学んでいたらしいが、それに挫折した後は、工場事務員からちょっと危ない仕事までしていたという。現在はデザイン事務所で働いて3年のグラフィック・デザインのキャリアを持つにいたっている。会うと印象は、ごく普通の小さな女の子なのだ。ホームページの大胆な日本人ばなれしたクールさとドリーミーな感覚からは想像もできない。
 こういうごく普通の女性たちが大胆さとやわらかな豊かさをホームページにしているのだ。彼女たちのホーページからは見ても会ってもわからない、どこかに言葉にならない不可思議な力さえ感じる。
 ホームページはよりパーソナルな表現を可能にしたというようなことは、よくいわれる。たしかにこれだけ女性のホームページが、いわばミニコミのようなものが登場してくると、それは今までにない世界だ。今まで多少は女性の友人もいたが、自分の友人を超えて、もっとさまざまな女性がいることをインターネットは教えてくれる。いい、女性の勉強にもなるのだ。さらに彼女たちを追いかけていくと、ホームページを彩る女性たちが、ページ以上にいろいろな部分を持っていることに驚かされる。
 こういう女性たちのもたらす不可思議でしなやかなパワーがおおって、世の中はさらに良くなっていくのだろう。インターネットが尽力してくれるとありがたいと思うのだが。女性のつくるものはしなやかでやわらかく豊かだ。とっても男性のぼくには追いつけない。
 最後にいろいろな女性たちのホームページのリソースを紹介しておこう。Webgrrlsを見ていこう。ABC順にいろんな女性のホームページが登録されている。


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