去年のR.U.シリアスに会ったときのこと
ラルフ・メッツナ−って知ってますか。LSDというエクスタシーというドラッグとならんでクラブ・シーンで流行っている非合法ドラッグがありますが、この非合法ドラッグが、大学で研究されていた合法だった時代に、これは人類の意識を拡張する道具だと宣言したのが去年死んだティモシ−・リアリー博士。そのティモシ−・リアリー博士とハーバード大学でLSDを研究していたのが、ラルフ・メッツナ−。こんな歴史的な偉人と会うチャンスが一度あったのだ。その場にいたのはメッツナ−だけじゃなくて日本で翻訳書も多少でているロバ−ト・アントン・ウィルソン、ティモシ−の継子、ザック・リアリーだった。
場所はホテル・レックスというサンフランシスコのダウンタウンから歩いて4、5分のホテルのミーティング・ルーム。その日は今週紹介したいR.U.シリアスというモンド2000という雑誌の元編集長と死んだティモシ−・リアリーとの共著「デザイン・フォー・ダイイング」のサイン会と記者会見。
R.U.シリアスはいろんなパソコン誌で時々登場してくるから知っている人もいるかもしれないが、ちょっと紹介しておくと、自称、時代精神コメディアン、テクノ世代の無法者、名前の「アーユーシリアス」をそのまま発音すると「君はまじめか?」というセリフに聞こえてくる。名前がらみではいろんなエピソードがあって、自分で「アーユーシリアス」と電話口で名のると、相手が思わず「アイ、アム、シリアス」、私はまじめですと返事をしてきたとかいうエピソードがホームページなんかでは紹介されている。
いいやつなのだ。やつなんていっているけれど本当は少し年上で尊敬している。シリアスが編集長の時代に雑誌モンド2000は完全なインディペンデントで10万部を売り、国際的なブームとなった。とはいっても雑誌なのに、不定期刊行物、月刊でも季刊でもない。忘れたころに本屋さんにならんでいる。内容はもろにサイバー・カルチャー、デジタル・カルチャーのカッティング・エッジをあつかったもので、バーチャル・セックスの話だとか、未来のドラッグだのがテーマにならぶ。書いているのはウィリアム・ギブスンやブルース・スターリングなどのサイバー・パンクの作家達からこの前死んだ「血みどろ臓物ハイスクール」などの小説で知られるキャシー・アッカーなどなど。キャシー・アッカーはニューヨークのシリアスの愛人ということになっていて、最近行われたキャシー・アッカ−の追悼イベントではシリアスも出席しいてたようだ。
シリアスは最初モンド2000をハイ・フロンティアーズという名前の新しいサイケデリック・ム−ブメントをつくるための雑誌として創刊した。80年代の初期の話だ。その中にテクノロジーと未来のカルチャーという切り口があったのだ。
LSDのティモシ−・リアリー博士が80年代半ばにパソコンこそ新しい時代のLSDだ宣言したように、新しいサイケデリック・ム−ブメントはやがてサイバー・カルチャー、デジタル・カルチャーへとシフトしていったわけだ。
で、ちょっと考えてみよう。では、ティモシ−・リアリー博士やモンド2000がコンピューター・カルチャーという文脈に動いていった時にほかの人は違っていただろうか。違うのだ。おおぜいの人たちが80年代半ばからそういった、コンピューターとサイケデリックとかコンピューターとパンクとか、そんな感じで流れ始め、雑誌もたくさん発行され、一種のム−ブメントとなっていった。日本ではそんなム−ブメントはなかったのだが、アメリカにはあった。モンド2000はその中のもっとも象徴的な雑誌となり、R.U.シリアスは代表的な人物となっていった。今週はサンフランシスコの街をモンド2000を持って歩いていると若いアート系の連中にモンド2000を持っているのか、そういう人種なんだな、などと冷やかされたりする、モンド2000とR.U.シリアスのホームページをぜひ見てほしい。
Scrappi Hijinks
http://www.scrappi.com/hijinks/
R.U.シリアスのホームページというとWeb of DeceitとThe Mutate Projectがあるのだが、ここのページで両方ともカバーできる。Web of Deceitはシリアスの原稿やエピソード、キャリアなどがアップされている。The Mutate Projectの方は Nrrrd Sexなどのフォーラムがあってテーマの立て方がおもしろくて、いろいろな書き込みにシリアスがこたえていたりするので、おもしろい。
やはりWeb of DeceitのAbout R. U. Siriusというシリアスのエピソートが語られたところがおもしろい。思わずふきだすようなエピソードがある。英語の苦手な人はMVに飛ぶとシリアスのやっているバンドの音が聞けるので、そっちを楽しもう。The Mutate Projectのホームページのビジュアルも見ものだ。
MONDO
オフィシャル・サイトのくせにそんなに内容があるわけじゃなくて、最新号の紹介、バックナンバーの表紙とちょっとした原稿、ビジュアルとアート・ディレクターのページとオンラインで購入できるるようにできている。最新号の紹介にはヨ−コ・オノとペリー・ファレルの対談の紹介がでている。モンド2000の噂を聞いていて購入したかったという人にはちょうどいいかもしれない。
imageをクリックしてart director's home pageをクリックしよう。ハイディーというモンド2000の女性アートディレクターのホームページに飛ぶことができる。写真中心にプライベート・ストーリーが語られているので、モンドのスタッフがどんなことをしているのかが一撃でわかる。最近結婚したようだが、ちょっと一言付け加えると、実際のハイディーはすごくまじめでかわいい子鹿のような美少女だ。写真はちょっとあばずれているが、とてもやさしくていいやつだ。