ミニコミかジーンか
ZINEという言葉を目にしたことがあると思う。よくインターネットの世界ではE-ZINEなどと紹介されているものが目につくはずだ。意味はアンダーグラウンドなオン・ライン・マガジンのことで、エレクトリック・ジーンというのが、正式な呼び方。通例イージーンと呼んでいたりする。もともとジーンというのは昔、昔のSFマニアたちが、ファンジンというものをつくっていたとか、アメリカでも歴史のある言葉なのだが、カンタンにいうとマガジンのジン、英語のMGAZINEのZINEをとってつくられた名前だといわれている。ではその意味は、日本語でカンタンにいうとミニコミのことだ。そのオン・ライン版がエレクトリック・ジーン、イー・ジーンだ。
まず、E-ZINEの前に本来のジーンのことを紹介しておきたい。ジーンはDTPの普及によって爆発的に広がった。いろんな人たちがDTPを使ってカンタンにミニコミがつくれることに気がついてつくり始めたわけだ。80年代後半のアメリカでの出来事だ。で、どんなものがでてきたのだろうか。90年代半ばにそーゆー本屋さんにいくと音楽ものは定番、もちろんマンガや文学、アートをテーマにしたものも主流だ。日本でもパンクスたちが、よくミニコミをつくっているが、ああいうものと同じだと考えると早い。でもアメリカは広い。多様な趣味や主張を持つ人種がたくさんいる。カンタンに考えるとでてくるのがセックスをテーマにしたものだ。ゲイ、レズ、バイ・セクシュアル、フェティッシュなものをテーマにしたものは多い。オンラインでは復活している「フューチャー・セックス」なんていうジーンは伝説だ。次はタトゥーやビアスのようなボディ・アートもの、それからドラッグをテーマにしたもの。と、ゴチャマンとあって、きりがないほどでている。ぼくの友人のジェロッドというジーンを紹介するジーン「ファクト・シート・ファイブ」のコントリビューティング・エディターをやっていた彼に聞くと、テロリストの情報を集めたものとか、電波系の怪文書ばかりを集めたものとか、いろいろあったようだ。
さて、80年代後半のDTPの普及がこういう多種多様なジーンを生んだように、90年代インターネット・エクスプロージョンと呼ばれるインターネットの大爆発がアメリカで起こると、ジーンはたちまちE-ZINEとなって普及していった。もともと売れているもので1、2万部、少部数のものは300部とか50部という単位のジーンが、紙代、印刷代をかけずに、大勢の人たちに見てもらえるということになって、E-ZINEをつくることはすごくおもしろいこととなっていったのだ。
でもぼくは紙のジーンの方が少し好きだったりする。なぜかというとインターネットは誰もが見られるものとしてあるので、E-ZINEはそれなりに毒が薄い。ミニコミなんかをあつかっている本屋さんで見る本当のジーンはもっとレアだ。だって、ヌーディストの集まりなんかがジーンになっていると、本当に近所に住んでいるような人たちが裸になって写真に写っているけれども、インターネットにはヌーディストのための情報はあってもそういう写真はない。あるいは多少の写真はあっても、ここまでの写真はないというようなものもジーンにはあるのだ。けっこう、そういうのって手作りでプロのつくったものじゃないぶんおもしろくて、おかしい。
でもE-ZINEだってすてたものじゃない。BMEなんていうボディ・アートのE-ZINEは、アートとしてピアスをかなり、掘り下げていると思う。そういう写真がたくさんアマチュアから集まっていていいE-ZINEだと思う。日本人が見たら、ちょっときわどいけれど。
で、E-ZINEを見ていく上では、そういうアマチュア度を重視したい。というのは流行りすぎてしまって、紙のジーンみたいにアマチュアがやっているんじゃなくて企業がやっているものも多いからだ。ま、おもしろければいいんだけれど。それと、あまり過激なものばかりとは思わずにいてほしい。みんなまじめなものだと考えて見ていこう。
あとは自分の好きなジャンルを探して見てみよう。
FACTSHEET5.COM
アメリカの普通の書店でもついに見ることができるようになったジーンを紹介する雑誌ファクト・シート・ファイブのオン・ライン版。毎号、数百のジーンを紹介するだけにオン・ラインの方もテキスト・ベースの紹介が主だが、E-ZINEの紹介も多い。
インデックスのE-ZINE CENTRALにはいろんなE-ZINEのリンクがある。また、ほかのメニューのジーンのレビューの書いてあるものには、ホームページがあれば必ず、アドレスからのリンクがあるので、それを追って見ていこう。ほかにE-ZINE-LIST(http://www.meer.net/~johnl/e-zine-list/)という兄弟ページもあるのでそっちからE-ZINEを探して歩いてもいいかも。
FRINGEWARE
紙の上のジーンでもあるフリンジウェアのオン・ライン版。フリンジというのは90年代に入ってから流行した言葉でオルタナティブとかアンダーグラウンドみたいな言葉。ホームページの内容はゴチャマンとあって、フリンジウェアの雑誌のページ、書店、ゲームなどもあるので、自分の興味のあるものを探しだすのが大変かも。
Mapの地名をクリックするといろんなところに飛べる。本当はオン・ライン・ショップがオススメだったのだが、どうも最近は本しか売っていないようだ。昔はギズモというハイテク・オモチャなども売っていたのだが残念。メーリング・リストに参加しても全米のいろんな情報が流れてくるのでおもしろいかも。たくさんあるので、いろいろ見て歩こう。